TEL QUEL JAPON

リビドーの音階が砂漠に死んだヤギの乳をしぼっていく

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小林よしのり著 「パール真論」

Pal
パール判事の資料 :クリックしてご覧下さい

2008年6月28日、小学館刊、小林よしのり著「パール真論」を読んだ。「Sapio」や「正論」で毎回読んでいたが、全体を通読して、小林氏の主張がより深く理解できた。確認しておきたい3点がある。

1) これは中島岳志氏への個人攻撃ではなく「パール」を素材にして曲解を提示するその冒涜的手法に対する激怒に端を発しているということ。
2) 中島氏は決してニューウェーブではなく、その種本は、東京裁判研究会編「共同研究 パル判決書(上)(下)」であり、中島岳志クローンは既に昔から多数存在していた、ということ。
3) そしてこれは、この本を考察した後、初めて思い当たったのだが、中島岳志を支持する西部邁クローンも多数存在すると言うこと。

あたかも幽霊船が漂着したように、今回はじめてその姿を具現化させた、西部邁クローンの本質とは何かと、その特徴を挙げて、私の発見を定義せねばなるまい。

定義その1
自己評価過大のため、小林よしのり氏のこの「パール真論」や「いわゆるA級戦犯」等を決して読まない。
定義その2.
パールの法学的解釈を理解していない。(私自身、日本の戦後民主主義教育により生産されていたので、初めて読んだ時は「こんな解釈はちょっとやりすぎじゃないかな」と正直感じた。それは松岡洋祐のジュネーヴの演説を読んだときに思わず〔正直すぎて説得力に欠けると〕苦笑してしまったのと、非常に似ている。つまりはバイアスのかかった現代人の目のまま、過去に判定を下す過ちを犯していたのだ。)
定義その3.
「日本無罪論」を理解できない故にか、インド人のパールを「反西洋帝国主義者」だと思い込んでいる。
定義その4.
今日の外交を考える上で、「大東亜共栄圏」も「パールハーバー」も「南京」も「慰安婦」も、何もかも、何の損もないのだから、むしろ精神的優位に立てるのだから、とりあえず「謝っておこう」という実は謝罪派である。
定義その5.
A級戦犯や進駐した兵隊達を極悪人に仕立て、早く手仕舞いにしたいと焦っている。人身御供を差し出したのに、いまさら歴史の再検証や逆転は迷惑だと考えている。負けるが勝ち、思考で、分祀も移転も認めるのが中道だと信じている。パールのように裁判を、当時の国際法にのっとって検証する意思も能力も無い。A級戦犯の誰を最重罪にするかの議論に熱中するのが、発想的に関の山なのだ。
定義その6.
たとえば、拉致問題解決を、国際政治上の最優先課題だと認識していないタイプだ。「国家あっての国民」には賛同しても「国民あっての国家」という発想が理解できない。実はレディーメイドの概念があるだけで「国家観」を構築した経験が皆無なのだ。
定義その7.
パールやパールと義兄弟の契りを結んだ下中彌三郎氏の「世界連邦」と言う語に過剰反応をしている。

西部邁氏がそうだと言っているのではない。西部邁クローンを定義してみたまでだ。小林氏はまさか西部邁氏が中島岳志氏に荷担するとは夢にも思わなかっただろう。西部邁クローンはその集合の大きさを幽霊船のように今まで決して具現化させなかったからだ。

この本から(誰にでもわかるあまりにもあたり前の)以下の数行を引用してこの文章を終わりにしたい。
ーこれらの被告は憲法に従い、また憲法によって規定された機構を運営するためだけに、権力ある位置についたのであった。彼らは終始輿論に服し、戦時中においてさえも輿論は真実かつ活発に役割を果たしたのである。今次行われた戦争はまさに日本と言う国の戦いであった。これらの人々はなんら権力を簒奪したものではなく、たしかにかれらは連合国と戦っていた日本軍の一部として、国際的に承認された日本国の機構を運営していたにすぎなかったのである。ー
ー「パール真論」P.347
パール判決書」第7部 勧告 より引用ー


・・・・追記:2008-07-19・・・・
中島岳志著「パール判事」のたくさんのBook Review:
中村岳志氏のblog:コメントもたくさん寄せられている。

1資料:NHK放送
2資料:NHK放送
3資料:NHK放送
4資料:NHK放送
5資料:NHK放送
6資料:NHK放送

小林よしのり著1.「いわゆるA級戦犯」(幻冬舎刊)、2.パール真論」(小学館刊)と併せて、中村岳志氏の著書を読み、NHKの放送をご覧下さい。初めての方にも内容がよくわかると思います。

Tel Quel Japon:Politiqueの過去記事
2006-09-06より
・・・・・・・・・くどいかもしれないけれど・・・・・
Please Read, **No treachery on the part of Japan(66):FROM Thanks to this page(こちらは研究社刊)

全文を原文で読むのが一番手っ取り早い(こちらは図書刊行会刊)。書いてもいないことを曲解できないからだ。出版や放送の脚色が最も簡単に暴かれる。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://goodlucktimes.blog50.fc2.com/tb.php/80-6014550c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。