TEL QUEL JAPON

リビドーの音階が砂漠に死んだヤギの乳をしぼっていく

Mary-Kay Wilmers

Mary-Kay Wilmersがインタビューを受けているところ。
退屈な会話で何の収穫もない。記事にするほどの内容ではないのでしばらく考えたが、とりあえず出すことにした。
Book TV in London: Mary-Kay Wilmers
インタビューを受けるほどの有名な編集者らしい。
The extraordinary Sam Frears
こちらは彼女のこれまた有名な息子。Ashkenazi Jewsにしか発生しない奇病にかかっている。(そう言えば昔から宇野正美氏がユダヤ人にはアシュケナージ系ユダヤ人とスファラディー系ユダヤ人がいてそれを区別する必要があるとしきりに言っていましたね、あのアシュケナージですよ。種族を特定した奇病の存在は初めて知りました)父親は有名な映画監督のStephen Frears。さほどどうでもいい話ではある。この一族は例に漏れず大金持ちのユダヤ人です。
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この本は彼女が20年の歳月をかけて書き上げた一族のFamily Story。タイトルを見ればわかると思うが、EITINGON家の過去の有名な人物も紹介されている。たとえばMax Eitingon、精神科医でフロイトに近い人物であった。
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お分かりと思うが前列左端がフロイト、後列左から三番目、めがねをかけているのがMax。
こちらがこの本のBook Review.
Mary-Kay Wilmersの母方の祖母のいとこがLeonid Eitingonであるので、一応取り上げてみた。トロツキー暗殺の指令を出したあのエイチンゴンである。Mary-Kay Wilmers氏は張作霖爆殺事件にも関与したとされるあのエイチンゴンのご親戚というわけで、何か見つかるのではと期待して覗いてみたが、たいした発見はなかった。直に読めばまた違うかもしれないが、何しろ年代が違うし、いくら辣腕編集者であれ、祖母のいとこがどういう人生を送ったか、こまごまと正確にわかるわけがない。トロツキー暗殺はアランドロン主演の映画にもなっているので、それくらいは詳しく頭に入っているだろうが。Reviewで得た情報は少なく、以下のことしか書かれていなかった。
At the end of the 1920s, he led an operation producing fake documents which persuaded the Japanese that 20 Russian agents who were working for them had secretly applied to have their Soviet citizenship restored. The Japanese duly shot their anti-Soviet allies. This, Wilmers remarks, was "the kind of ruse Leonid enjoyed"
ほかの書評で読んだのだが、スパイは情報収集が命のように思われているが、それと同等またはそれより効果的な仕事が「ガゼネタ」の拡散である。エイチンゴンはむしろそちらを得意としていたらしい。上にも書いてある。(he led an operation producing fake documents)。この辺を読むとついつい田中上奏文を思い出してしまうのだが。
fake documents (which persuaded the Japanese that 20 Russian agents who were working for them had secretly applied to have their Soviet citizenship restored.)
( )内の関係詞節を訳すとー日本人に偽の文書を見せて、日本に亡命して来て日本のためにスパイ活動をしている20人のロシア人たちが、実は密かにロシアの市民権の再獲得の申し込みをした事実が発覚していると、騙してそう思い込ませた。
The Japanese duly shot their anti-Soviet allies. This, Wilmers remarks, was "the kind of ruse Leonid enjoyed"
まんまと騙されて日本人たちはその仲間だった反ソスパイをすぐに射殺した。これも別のReviewで読んだのだが、エイチンゴンに言わせれば、自分がわざわざ日本側に寝返ったロシア人を始末するより、自分の代わりに日本人たちにそれをやらせるほうが、手間が省けて一石二鳥というわけだ、と考えるような人間だった。Wilmersも言っているが、エイチンゴンはこのような謀略を思いつき楽しんで実行していた。いやはやこんな天性の極悪人に心理を読まれて、悪意あるdisinformationを拡散されたら、日本人はひとたまりもないだろう。しかもエイチンゴンはポリグロットで日本語もできた。( Polyglot savantだったのかもしれない)「張作霖を爆殺すれば、いやその証拠さえ残せば、あとはこっちがやって、お前を関東軍の英雄にしてやる、おまけにロシア人にも恩を売れるぞ」と河本大佐がささやかれたとしたら、などという推量も充分可能だ。田中上奏文に書かれたようなことが実際に次々と起こった、そのことが日本にはきわめて不都合だったのだが、実際に田中上奏文を捏造したのも、事件を起こし日中戦争を拡大させるシナリオを書き実行したのもロシア、コミンテルンならば、ややこしい問題も一気にすっきりする。Bruxelles個人的には何よりも列車爆破という手段そのものが日本人の発想ではなく、いかにもコミンテルン、エンチンゴンのやり方だと思う。それと張作霖爆殺は、日本側に責任を負わせて悪役に仕立て上げることも、実際の爆殺と同等の重要性を持つ目的、いはばエイチンゴンお得意の一石二鳥だったような気がする。

・・・・・2014年1月12日・・・・・
張作霖爆殺事件の容疑者として一応4つのパターンが挙がっているが、それは目的を張作霖の殺害、と固定するからだ。目的の中心は、田中上奏文の捏造どおり、侵略国家大日本帝国の捏造にあるとすれば、つまりTanaka Memorialの具体化にあるとすれば、犯人候補から、まず日本が消える。動機がないからだ。
Tel Quel Japon過去記事The “Tanaka Memorial”

Washington and London, engaged in “appeasing” Japan—i.e., preparing for the most propitious moment for war in the Pacific—have discouraged publication of material on the “Tanaka Memorial.” The Soviet press likewise remains silent.(アメリカもイギリスもこの田中上奏文の出版拡散を押さえ込んでいる。ロシアもそれに倣っている。目的はpreparing for the most propitious moment for war in the Pacific.(必死に偽書だと主張する日本をそうかい、そうだよね、と宥めておいて)近々起こる太平洋における戦争という、日本の欲望の最終仕上げの日にあわせるように、つまりは日米戦争という最高のタイミングにその解釈にこの上奏文を使うために、出版拡散を伏せてきた、といっている。


ところでMary-Kay Wilmersの文章にもどるが、日本も20人ものロシア人スパイを工作員として使っていたことがわかる。その方面の手抜きをしていたわけではない。ただ日本は諜報活動をしなかったわけではないが、高価に買い取った情報を、活用するすべを知らなかったのだ。スパイが掴んだあるいは流した情報を活用できなかったということだ。
参照:私は日本のスパイだった
さすがに全部消されている。(代わりにこちらをどうぞ。第1章だけでなく第7章におまけまであるのでクリックしてください)消されたFilmの最後にもうよれよれになったベラスコと日本のかなり高名な諜報員が再会するシーンがあり、そこでベラスコが言うのだ。「日本の諜報活動はすばらしかったが、いかんせん、日本はそれを活用できなかった。そしてそのまま敗戦を迎えてしまった」と。

なんだかねえ、日本人は戦争に向いてませんね。エイチンゴンやシケイロスを見ているとそう思います。何故でしょう。
日本人はアメリカ人のように自分で考える訓練を受けていない...平均的な日本人は、自分で考えることにおいて昔からの障害に直面している。...平均的日本人は、自分の親戚はその利益を追求すべき友人とみなし、他の人間はその利益を考慮するに値しない敵と考えている...神道を奉じる分子とその同調者は反米的なので警戒を要すると考えている。
「こらぁ!何を寝ぼけたことをグダグダいうのか!」って?これ言ってるの私ではありません。畏れ多くも昭和天皇の御発言らしいですよ。ご存じない?アメリカはそういう資料を秘匿しているらしいですよ。いつ出してくるんでしょうね。反体制の資料から漏れ聞いたのですけどね。早く確認して手を打たないと、致命的ですよ。それとも日本はすでに左傾化しているので、鈍化していて、これくらいではなんとも思わないって?ふーム。資料?お読みになりますか?
参照:Whitney's papers & Whitney Courtney:
保守の近似値100%が「究極の駄文」に身を震わせて泣いてマッカーサーに感動している次元ですから、話になりませんけどね。
これがいつか田中上奏文のように使われないように、偽書であろうと本物であろうと、見て見ぬふりをしている場合ではないと思いますよ。
最後の追記はどーでもいい話ですけど、このペイジの一番下に出てくる 作家・野上弥生子って、長谷川 三千子氏のおばあちゃまです。

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