TEL QUEL JAPON

リビドーの音階が砂漠に死んだヤギの乳をしぼっていく

WILL 2014年1月 新年超特大号

このところ読む本や資料に埋もれて、書店に行く暇がなかった。今頃「WILL」新年超特大号を買った。勿論「巨弾歴史スクープ!」昭和天皇「七つの謎」加藤康男、がこの号の目玉だろう。今回のタイトルは(1)「よもの海」は替え歌だった。知る人ぞ知る「四方の海」である。「波風」とされる部分は実は「あだ波」とよまれたという発見をテーマにして、以下のような結論を導いている。
明治天皇の御製を引いたゆえに昭和天皇は「平和主義者だった」と、近年、一部の昭和史研究者から意図的に「政治利用」されているのだ。ー
近衛、杉山の資料などは、全て戦後になって公になったもので「明治天皇の御製「四方の海」の御歌を御引用」と記した「木戸幸一日記」だけが、東京裁判に証拠として提出された。
最後は昭和史をミスリードする「昭和史研究家」の発言について、引き続き検証したい、で終わっている。詳しくは雑誌をお読みいただきたい。加藤氏の説は、やはり推量に依存している部分が多く、両手を挙げて賛成というわけにはいかないが、「昭和天皇は平和主義者だった」という際に、いつもいつも「四方の海」が引き合いに出されて、正直うんざりしていたことも確かだ。マッカーサーは天皇陛下のご発言や人間性に心を打たれて、外部からの多くの要求をはねのけて天皇陛下の処刑や東京裁判への出廷を、全力で阻止した、というワンパターン保守のワンパターン記述と同様だからだ。OSSの日本計画やVenonaやGHQの今まで隠されてきた資料を読めばどうとも対策は取れるので、もうそろそろいくらなんでもこのワンパターンはやめたほうがいい。なぜならいつまでもこのままだと、いつまでも相手の思う壺にはまり続けることになるからだ。天皇陛下の免罪を取り繕い続けなくても、そもそも大日本帝国に戦争犯罪などないからだ。もう終戦直後ではない。男は全員奴隷にされ女は全員レイプされ、天皇陛下は処刑されるなどと、怯えて震え続ける必要も何もない。繰り返す、東京裁判史観にいつまでもすがりつかなくても良い。自虐史観を葬り去る準備は実はとうにできている。悪の軍閥どもの暴走を止められなかった、平和主義者のお気の毒な天皇陛下のストーリも不要だ。日本人は日本の歴史を全力で肯定しなければいけない。屁理屈などではなく、世界を相手に極めて論理的に実証的に。それだけが急務である。みえみえの、作り話はもういい。
これまでの説に対抗するには加藤氏の「仇浪」パロディー説で充分だと思うが、私はもう一つ別の対抗情報をもっている。そもそも明治天皇の元歌はどのような状況で、どういうお心が歌われたのか。それを考えると「仇浪」説への大変有力な助っ人になると思う。明治の心は明治が知る。
参照:天皇は日露戦争にあたって次の御製を詠んだ
戦争反対のお歌だなどという理解そのものこそが歪曲されていたのだ。

・・・・・追記:2013年11月28日・・・・・
「両手を挙げて賛成というわけにはいかないが」と書きながら「これまでの説に対抗するには加藤氏の「仇浪」パロディー説で充分だと思う」と書いている。この辺を説明しなければならないと気づいた。簡単だ。「四方の海」を「戦争反対」発言ととる根拠そのものもないからだ。こんなものを持ってきて、工作しなくても、「戦争反対」のご発言がひとつでもあれば、それを使えるわけで、過去の記録にないから、こういう真逆のものを、解釈を180度歪曲してまで、虚像を作らなければならないのだ。昭和天皇は大日本帝国(戦争犯罪者によって暴走した悪人たちの国家)の前に屈服しておられ、戦争を止める術もなかった、と。そんなことを、この明治天皇の御製から引き出せるだろうか?日露戦争は勝ったから戦争を肯定、第二次世界大戦では敗北したから否定、根拠はそれ以外に何もない。言ってみれば司馬史観(ネット上の保守の8割は多かれ少なかれ司馬史観論者、どういうわけか隔世遺伝しているようで、活動的な若い新参者がその中の過半数を占める。従っていまだに増殖中)である。まるっきり後出しジャンケンのこじつけ解釈にすぎない。

四方の海
日露戦争 〜前編〜:戦わずして屈するか、立ち上がって国家の存続を計るかの瀬戸際で、開戦決意表明として読まれた歌である。
参照:日露戦争の歴史的意義
昭和天皇があのタイミングであの場面で「反戦平和」のために「四方の海」を持ち出されたとしたら、それはとりもなおさず明治帝が勝利された日露戦争への「否定・断罪」にしかならない。

・・・過去記事(2013年11月26日)を都合によりTopに上げました・・・
・・・・・追記:2013年12月20日・・・・・
WILL 2014年2月号が発売になった。今回は「四方の海」の後編となってた。これだけで、引っ張り過ぎだ。
・・・・・追記:2014年4月15日・・・・・
2013年12月2日の場所にあった記事を今回上にあげます。
上に「引っ張りすぎだ」と書いていますが、2月号の内容を再度読んで非常に重要なことが書かれていると判断しました。


コメント

氷解

>なぜならいつまでもこのままだと、いつまでも相手の思う壺にはまり続けることになるからだ。天皇陛下の免罪を取り繕い続けなくても、そもそも大日本帝国に戦争犯罪などないからだ。

>繰り返す、東京裁判史観にいつまでもすがりつかなくても良い。自虐史観を葬り去る準備は実はとうにできている。悪の軍閥どもの暴走を止められなかった、平和主義者のお気の毒な天皇陛下のストーリも不要だ。日本人は日本の歴史を全力で肯定しなければいけない。屁理屈などではなく、世界を相手に極めて論理的に実証的に。それだけが急務である。みえみえの、作り話はもういい。

自分の読解力のなさでずばりとは分からなかったTEL QUEL JAPONさんの意図・本心はこれだったんですね。すべて氷解しました。やはりTEL QUEL JAPONさんはすごい人だった。

  • 2013/11/27(水) 12:52:22 |
  • URL |
  • 杳路庵 #-
  • [ 編集 ]

コメントありがとうございます

杳路庵様
70年弱かけて積み重ねられた保守の総意が、10年やそこらで変化する訳もなく、ましてたったひとりでは暴風雨の中の咆哮、山月記ではないけれど、実は虎になってしまったような気分です。お酒も飲んでいないのにね、虎。阪神ファンでもないのにね、虎。いつかたつやさんに言われた言葉、咆哮。咆哮は格好悪いですよね。でもね、少なくとも何人かの仲間を作らなければ、そしてその全員で早くスタートラインにつかないことには、リングに上がれない。セコンドにもなれない。(つまり歴史認識の正常化、そして国家としてのコンセンサスを獲得してからの歴史認識の海外発信、本当の戦いはそこからしか始まりませんね)
桃太郎ではないので、きびだんごをあげるからと言っても、猿もキジもましてたったひとりの人間も、鬼の征伐に同行してくれなくて。鬼というのは言うまでもなく自虐史観=東京裁判史観です。それからね、あの広島の石碑の文言、あれをなんとかまともなものにしたいと思っています。今生きる者が、いくら洗脳されているとしても、あんなふざけた文言に喜んでいるようでは、戦争中に亡くなった日本人は誰一人うかばれません。
杳路庵様、励ましのお言葉、大変ありがとう御座いました。感謝しております。

  • 2013/11/27(水) 22:10:27 |
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  • Bruxelles #qXcWIg3k
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Bruxellesさん

TEL QUEL JAPON さんじゃなくて Bruxelles さんですね。
Bruxelles さんにご返答いただき感激です。

反響や反応がないと嘆いておられることがありますが、あまりにもレベルが高すぎて反応の返しようがないか、分からないのだと思います。
これが広く理解納得されるようになるには後数十年か百年はかかるかもしれませんね。そのための地歩固めの貴重な仕事だと思います。分かる人には分かっていても大きく重すぎて軽々しく反応できないのが実情じゃないでしょうか。西尾幹二さんの仕事と同じですね。林房雄さんの「大東亜戦争肯定論」からまだ50年にならないでしょうか。いまだぼんやりとしか行き渡っていません。
私も非力無能ながら目指していきたい方向です。
不一

  • 2013/11/28(木) 11:28:33 |
  • URL |
  • 杳路庵 #-
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お言葉大変ありがとう御座います

杳路庵様
コメントありがとう御座います。「分かる人には分かっていても大きく重すぎて軽々しく反応できないのが実情」たしかにそうだと思います。それと、わかっていながら関わりを避け素知らぬふりをする自分が、不愉快でたまらないのでしょう。そうするしかない、と。
大きな船は急には曲がれないから、バランスを崩す危険は犯したくないから、いつもそのまま単純にまっすぐ覚醒せずに進みたい。行き先は自虐と自滅の底なし沼、問題はそこなんですけどね
スクリューや方向舵に体当たりする特攻自傷鯨と自覚するしかないですね。(Sea Shepherdに間違われないようにしないとね!)最終的に、特攻自傷鯨を一匹づつ増やしていずれ鯨の大群として、そして何世代も世代交代して、一匹一匹がそういう微々たる使命に賭けるしかないですね。鯨の二百三高地!
この謎かけのような応答にお一人でも多く共感してくだされば、有難いです。全ては共感から、ですから、ね。楽観はしていません。

  • 2013/11/28(木) 17:08:11 |
  • URL |
  • Bruxelles #qXcWIg3k
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