TEL QUEL JAPON

リビドーの音階が砂漠に死んだヤギの乳をしぼっていく

Operation Snow or Pearl Harbor

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Amazon Book Review & Book Review :
決して新しくも珍しくもないテーマであるが、詳細に検証されている点が今までとは違う。もはや「そう言う人もいるね」「そういう説もあるね」という段階を完全に飛び越えている。
以下Blog記事を二つ紹介します。本を読むこと、著者の講演を聞くことと、そこから何を引き出すかは別次元。読み手、聞き手の体験・知識・力量・関心の度合いなどによって全く異なってくる。
○日本の対米開戦はスターリンの陰謀? 大田述正
No.1 & No.2 & No.3 & No.4 :
注目の新刊紹介 Operation Snow 紐育番野通信

Tel Quel Japon 重要過去記事
The Final Secret of Pearl Harbor
BBC Documentary: Sacrifice at Pearl Harbor

振り返ってみてTel Quel Japonには真珠湾に関する記述が上記意外にも非常に多いことに気づいた。「戦後レジームからの脱却」という言葉が人気だそうだ。1.東京裁判史観 2.真珠湾の騙し討ち 3.「二度と過ちを...」という広島の石碑(=原爆容認)、これらこそが「戦後レジーム」の見えない骨組みを構成していると思うのだが、ここに来てもそれらを必死に守りこそすれ打ち壊す気など誰にも全くないようだ。どういう事なんだろう。
追記:2013年10月9日:一本だけ見える骨組みがあるのうっかりを忘れていた。4.日本国憲法。従って「戦後レジームからの脱却」というのは、早い話が「日本国憲法破棄」ということ、それゆえに人気が高いのだろう。自民党創設以来の党悲願であったのだから。ただ60年以上グズグズしていたものだから、もはや近づくにも地面に撒菱がぎっしり撒かれている。たとえば、南京、慰安婦、靖国参拝反対(含む分祀論)などなど。日本国憲法改正を阻むものとしてこの撒菱の存在だけが、なにやら巨大化して目に映っているようだ。保守という保守は、年々増加してゆくその撒菱除去の対応におわれて、ヘトヘトである。目に見える骨組みのしかも周りの地面ばかり見ているので、目に見えない骨組みを含めた全体構造=戦後レジーム、が見えなくなっている。しかもこの4本の骨組み、究極的にその中の一本しか崩せない仕組みがあるようなのだ。4本一気に打ち崩さずには「脱却」は不可能にもかかわらずだ。
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わかりにくい文章になってしまった。たとえばの話、この記事の4番目のコメント(Bruxelles記)をご覧ください。こういう引用をしていますー「今さら東京裁判を議論する必要などない。東京裁判がどうだこうだと議論し、東京裁判について騒げば騒ぐほど、その罠に陥ってしまうからである。」ー同意しかねる、とコメントしています。反論はコメントに委ねるとして、今回はここから太字の部分に注目していただきたいと思います。西尾先生がおっしゃる「その罠に陥る」とはどういうことかということです。上の文章に「究極的にその中の一本しか崩せない仕組みがある」と書きました。崩せない仕組みがある=その罠に陥る、でこれが同じことだとご理解いただければ、上の文章も少しはわかりやすくなるのではないかと思います。
少し方向を変えて追記します。西尾先生が「今さら東京裁判を議論する必要などない」などとおっしゃっているのです。私は反論していますが、宮崎正弘氏は同調・雷同して「いまや東京裁判の議論をやめよう」と冒頭タイトルに書かれています。この保守側の言論放棄(暴論)の呼びかけに、他に誰一人驚かず、立ち止まらずーが現状でした。それゆえに、「西尾先生が反論を予想されないわけはない、と思うので、その役目を引き受けたいと思います」などと勝手なことを書かせていただきました。

コメントを頂いたので、上に移動しました。2013年10月13日

コメント

現行憲法破棄と東京裁判否定の関係

以下の指摘は極めて重要で、現在の日本の窮状を正確に言い当てています。

「日本国憲法破棄も60年以上グズグズしていたものだから、もはや近づくにも「南京虐殺」、「従軍慰安婦」、「靖国参拝(含む分祀論)」などの撒菱が地面にぎっしり撒かれ、憲法改正を阻むものとしてこの撒菱の存在だけが、なにやら巨大化して目に映るようになっており、保守という保守は、年々増加してゆくその撒菱除去の対応におわれて、ヘトヘトである。目に見える骨組みの、しかも周りの地面ばかり見ているので、目に見えない骨組みを含めた全体構造=戦後レジーム、が見えなくなっている。しかもこの4本の骨組みは究極的にその中の一本しか崩せない仕組みがあるようなのだ。4本一気に打ち崩さずには「脱却」は不可能にもかかわらずだ。」

4本とは以下を指しますが、「究極的にその中の一本しか崩せない仕組みがある」と断ずる根拠が述べられていません。この中の例えば2しか突破出来ない、または3しか突破出来ないというのではなく、4を実現するには1-3を断念するしかない、ということなのでしょうか?4に向かうとき1-3の撒菱が妨害する、と。

1. 東京裁判史観(日本はナチス独、ファッショ伊と共謀して戦争犯罪を犯した)、
2. 真珠湾騙し討ち説(日本が太平洋戦争を惹き起こした)
3. 原爆容認論(終戦間際の対日核兵器使用は正義だった)
4. 日本国憲法肯定論(日本国民が選択した理想的平和憲法だ)。

ブリュッセル氏の西尾先生の「陥穽論」の忖度に倣い、そう推測した上で、その意見を支持します。現行憲法の破棄ないし改正を実現するためには、日本国民の支持を得る必要があり、国民の支持を得るためには、少なくも1の東京裁判を否定する世論が多数派にならねばならず、東京裁判史観が克服されて初めて現行憲法に現実に手をつけることができるからです。

西尾先生の「今さら東京裁判を議論する必要などない。東京裁判がどうだこうだと議論し、東京裁判について騒げば騒ぐほど、その罠に陥ってしまうからである。」には私も疑念を感じていました。ブリュッセル氏の「同意しかねる」に賛同します。西尾先生の「その罠に陥る」という陥穽論が、もしこの議論は欧米と厄介な論争を呼び起こし勝ち目がないので、迂回しようとするものであれば、それは先生らしからぬ逃げ腰と言わざるをえません。

そうではなく西尾先生や宮崎先生ら保守側のこの意味での言論放棄は、決してこれを是認するのではなく、迂回ないし回避して憲法改正に向かう戦略、もし正面から東京裁判を否認していると、それこそ撒かれた菱に捉われて前進できなくなるという極めて現実的な戦術論であるなら、それは戦術論としても矛盾する、すなわち国民の真の支持を得る道ではないでしょう。東京裁判を正面から否認して乗り越えることなく、横において、ペンディングにしたまま、本当に憲法破棄ないし改正が実現できるのか、はなはだ疑問と言わざるをえません。

尖閣問題に直面する我が国の当面の緊急目標である「憲法破棄」に辿り着くまでに多くの障害が設定されていますが、「憲法破棄」を実現するためには廻りくどいようでも、より高次の日本民族の最終目的である「戦後レジームからの脱却=民族の復興」を達成せねばならず、そのための鍵は東京裁判の否定と東京裁判史観の克服であることを強調したいと思います。


  • 2013/10/10(木) 20:11:21 |
  • URL |
  • 勇間 眞次郎 #-
  • [ 編集 ]

コメントありがとう御座います

勇間 眞次郎様
賛同していただき、しかも絡んだ糸を解いてスッキリと文章をまとめて下さったこと、感謝いたします。はじめからトータルに見えてそれを書いたのではなく、考えつつ書いたので、文章がモゴモゴとしてしまいました。
「今さら東京裁判を議論する必要などない。」は西尾先生のご発言としてはかなりショックだったので、そのあたりが発端で、もういちどその奥に何があるかに光をあててみたかった、そしてその辺を議論として喚起したかったのは事実だと思います。他に提示したかったのは
1.骨組みと撒菱の違いを明らかにしたかった。
2.戦後レジーム脱却云々として、4.は確かに保守の悲願でありしかも熱狂は高まっていますが、それに比して1.2.3.がほとんど風化というか、そのまま容認されているかの如く、の現状を、少し告発したかった。西尾先生のご発言に対しては、告発、というより、私が思う仕組みと西尾先生のおっしゃる「罠」が同じではないかと、提示したかったのです。西尾先生には「仕組み」が見えているということ。しかし勇間様がおっしゃっているように、「罠に陥ってしまうから議論する必要はない」では「逃げ」というか、不可能を前にもう考えるのが「めんどうになられたのではないか」とふと思いました。ホームベースに滑り込むのではなく、身をかわし回り込んでホームベースに手でタッチ、というようなシーンを想像されたのではないかと。何か圧迫があったのかもしれません。
3.一本しか崩せない仕組み、と書いていますが、本当は4本同時でないと脱却はできないにもかかわらず、実は一本も崩せないと書きたかった、この際その一本というものを日本国憲法といたしますと、勇間様がおっしゃるように、「4を実現するには1-3を断念するしかない」ということなのです。その通りです。
4.それでいて「一本しか崩せない」と書いたのも間違いではなく、戦後レジームからの脱却、ではなく「改憲」だけなら、この一本は可能じゃないかなという気持ちもありました。押し付けた人が引取りに来る、という段取りです。ここでは東京裁判も1.2.3も何も関係なしです。日本関係なし。アメリカ様が自らの国連軍の強化のため日本に金銭だけでなく同時に血も流しなさい、と言いにくれば、TPPと同じですんなりあれよあれよという間に「改憲できる」可能性は充分あると思います。反対する常任理事国はないでしょうし、国際的な決定として日本はすんなり従うでしょう。国連を正義と見立てれば、これはペテンではなく、おそらくこれを戦後レジームからの脱却と呼ぶつもりなのでしょう。一本も崩せないと思っているのに、一本しか崩せないと書いてしまったのは、この考えが割り込んできたためです。勇間さまのー「究極的にその中の一本しか崩せない仕組みがあると断ずる根拠が述べられていません」ーに対しては、この「割り込み」がその言い訳です。これは敢えて言いたかったのではなく、一本でも崩そうとすると、他のどれかまたは、数本が同時に強化され、結局4本同時に崩れて全体を崩壊させることは、このままでは不可能だと言いたかったのです。
最後に、勇間様は「1. 東京裁判史観(日本はナチス独、ファッショ伊と共謀して戦争犯罪を犯した)」と書いておられますが、私の考えはちょっと違います。東京裁判史観=軍閥が世界制覇を共謀して勝手に無断で暴走した挙句に 、人道に反する罪を犯し、占領支配、虐殺を繰り返した、という、日本人自らにさえ「軍閥、軍隊」等に対する憎悪を掻き立てる、軍閥支配の悪魔の国家という断定、つまり「本来の日本」や「武士道の日本」や「天皇陛下をいただく日本」と、大東亜共栄圏を目指して聖戦を信じて各戦地で戦ったり餓死したりした大日本帝国の幹部たちや兵隊たちとを完全分離・対立させる史観。世界制覇の共謀と決め付けて、後の日本人自らが率先して、日本人の中にのみあいつが悪い、こいつが悪い、あいつは売国奴だなどと全く根拠もなく決めつける史観。日本人の戦争を身の程知らずの大罪と思い、日本人の戦争をおぞましいものとむやみに否定し、日本のありもしない「軍閥」や、集合に流されずに独自の見解を述べたものや、祖国を愛し飛び抜けて祖国のためと思って行動した者を、名指しで犯罪者としたてる、一言で言えば(外国人日本人にかかわらず)自分を「法廷の裁判官とみなす裁きの史観」、それが東京裁判史観だと思います。それは先の祖国の戦争を全面肯定出来る人間以外は右も左も全員が罹患している病名でもあります。

  • 2013/10/11(金) 00:48:18 |
  • URL |
  • Bruxelles #qXcWIg3k
  • [ 編集 ]

日本国および日本人の名誉について

東京裁判史観に関するご指摘をありがとうございました。単純に「日本が戦争犯罪を犯した」だけでなく「軍閥と[天皇・一般国民]を完全分離・対立させる史観」と書くべきでした。私もこの見解ですので、これは理解の違いではなく、書き損じたということでお許し願います。

ところで、始めのテーマに戻り、「4本一括打破論」の論拠ですが、これも舌足らずでしたので改めて文章を自分のブログに起草しました。自主憲法制定の具体的現実的戦術論から前回は議論しましたが、今回はもう少し本格的に「国家の面目」という本質論の視点から一括でなくてはならないことを論証してみました。http://eumajapan.blog.fc2.com
アクセスしてみてください。以上

  • 2013/10/13(日) 11:26:11 |
  • URL |
  • 勇間 眞次郎 #-
  • [ 編集 ]

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