TEL QUEL JAPON

リビドーの音階が砂漠に死んだヤギの乳をしぼっていく

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フランスの歴史教科書

フランスの歴史教科書:クリックお願いします。

直前の記事に書いていることだが、再度ペイジを新に取上げることにした。
Blogの筆者は日本人なのだが、全体的にこの教科書を絶賛している。そういう教育を受けてきたのだから、この筆者だけが例外ではないかもしれない。けれど、日本の歴史を真摯にかつ独自に勉強してきた日本人なら、これが田中上奏文に類する悪影響を少なくともフランスの子供達に植え付けることは間違いないと、理解できる筈だ。単なる悪影響ではない、悪意あるイメージ操作であることも容易にわかる筈だ。
この教科書にある歌詞は、日仏学館館長として日本に7年ほど滞在したことのあるJean Lequiller なる人物が後年つまり、1966年に書いた「Le Japon、l'histoire du xxeme siecle 20世紀の歴史:日本」(出版社はParisのSirey社)という本からの引用であるらしい。何頁からの引用かは不明だ。
Chant diffuse dans les écoles et les troupes japonaises(1942) 1942年日本の学校や軍隊で歌われた歌として、この世界征服の歌が、教科書に転載されている。どうやら引用元のJean Lequiller は独自に調査したのではなく米国の資料を丸写ししたようだ。1942年に日本人が歌ったとされた資料を、1966年にどこからか拾ってきて調査もせずに掲載した。内容から見て、これは明らかに米国製の対日プロパガンダ作品であると断言できるものである。ここに大きな過ちがひとつ。そしてそれをParisのBelin社が丸々鵜呑みにして2003年にこともあろうに教科書にその間違いのまま、掲載した。輪をかけたあるまじき過ちである。(あるまじき、と感じるのは日本人だけだろうが)
一方クリックすると目の前に現れる、日本製の国威発揚のポスターとされているのは、1943年製で(枢軸国との同盟と1941年の真珠湾攻撃を祝して、1943年報道部が作成。このポスターは、1940年9月に結ばれた日独伊同盟の調印を画いている。二本の刀を持つことを許され、信義を掟として命を捧げる侍の伝統的なイメージは、この国が大儀とする思想を表している。)という解説が教科書に付されている。ポスターにはT. Hoodobuという署名があるらしい。1943年に1940年の三国同盟や1941年の真珠湾攻撃のイラストを描いて、国威発揚しなければならないのは米国であって日本国ではない。甲冑を着たサムライのおどろおどろしいイメージと言いその威嚇的構図といい、これもまた明らかに米国製の対日プロパガンダ作品であると判断して間違いは無いだろう。制作年月と署名以外、出所は一切不明である。もし米国製の対日プロパガンダ用のポスターでないとしたら、制作は1943年などではなく、歴史に無知な(徳川と昭和の時代と、その日本人メンタリティと、両方の違いを全く理解できない)フランス人のイラストレイターが面白おかしく創作した、戦後かなりたってからの、ひょっとしたら2000年前後のポスターかもしれない。教科書なのでまさか、そこまでいい加減な脚色はしないとは思うが、筆使いといい、色使いといい、構図と言い、テレビ・ゲーム感性なのが少し気になる。

教科書の出版社に連絡を試みたが、届いたのか届かなかったのか、反応は無い。それに直談判で抗議するにも、今のところ証拠が無い。Jean Lequiller がどこから歌詞を拾ってきたのか、そしてポスターの出所にしても、こちらが突き止めない限り、分からないが当方が信ずるに足りると判断したから掲載した、と言われれば、それまでだ。もはやJean Lequillerに問うことも出来ない。ポスターに関しては、制作者を探し出すか、米国の対日プロパガンダ資料の宝庫をあさり同一のものを突きとめるかしかない。どちらも簡単なことではない。一日も早くこういう記事はフランスの教科書から抹消しなくてはいけない。イメージ操作がどういう結果を引き起こすかは、田中上奏文を思い出せば、良く分かる。恐ろしいことだ。ここ数日間憂鬱で仕方が無い。この教科書を手にし、この教科書で学んだ在仏日本人も既に数多い筈だが、そこから何一つ怒りの声が湧きあがらない事実こそ、この問題の持つ日本人に対する破壊力とその根深さを物語っている。

以上は2010年3月4日の過去記事。 追記:2011年11月22日
今日偶然、このフランスの歴史教科書数冊に日本製だとして掲載されている問題のイラストが、イタリアの絵葉書だということを知った。
参照:郵便学者・内藤陽介のブログ

この絵葉書は、ムッソリーニ時代のイタリアの独裁与党、ファシスタ党が作成した軍事郵便用のもので、日独伊三国の旗を背景に、日本を象徴する鎧武者が軍艦を叩ききっている場面が描かれています。軍艦を良く見てみると、ユニオンジャックと星条旗が掲げられており、三国同盟をバックにした日本が太平洋で“鬼畜米英”をやっつけるというイメージが表現されています。(一体どういうつもりで同盟国イタリアがこんな切手を制作したのだろう。どう見ても日本を悪人に見せかけるための心理誘導を感じる。Bruxelles記)

20051210005409.jpg
参照:フランスの歴史教科書

次に国威発揚のポスターについては次のような解説がしてあります。(写真参照)
枢軸国との同盟と1941年の真珠湾攻撃を祝して、1943年報道部が作成。このポスターは、1940年9月に結ばれた日独伊同盟の調印を画いている。二本の刀を持つことを許され、信義を掟として命を捧げる侍の伝統的なイメージは、この国が大儀とする思想を表している。(日本製でないとわかった以上、日本はフランス政府に国家として教科書の破棄とイメージの訂正、及び賠償を求めてもいいだろう。非戦時における、戦時プロパガンダである、しかも教科書である。外務省とマスコミに国益のためにここはひとついつになく頑張ってもらいたい。Bruxelles記)

参照:Tel Quel Japon過去記事

・・・・・2011年12月22日・・・・・
この項目大変長くなってしまった。今回追記でさらに長くなるが、ようやくArtistの名前を突き止めた。私的に確認した訳ではないがPropagandaの専門家から以下のような文章が存在することを教えられた。興味深い解説も追記されている。フランスの教科書に日本の軍国主義をいみじくも表す1943年製の日本の情報部のポスターとされて掲載されているものは、本当はイタリア人GINO BOCCASILE作のイタリアのPropaganda Posterで、後に絵はがきとなったものであることがわかった。Propagandaの専門家の協力に感謝したい。
FASCIST PROPAGANDA POSTCARD WITH SAMURAI ILLUSTRATION OF PEARL HARBOR BY GINO BOCCASILE
This fantastic World War II postcard was produced for the Italian Armed Forces. It features a color illustration by Gino Boccasile depicting a gigantic Japanese Samurai sinking the American fleet at Pearl Harbor - also reflecting the intent of the Axis powers with respect to the Allied forces in general. Behind the Samurai are the flags of Germany and Japan, along with the Italian naval ensign flag. Two ships in the foreground have been attacked by the Samurai warrior and are sinking. Two other sinking ships are visible in the distance between the Samurai's legs. In the bottom right corner of the illustration is the artist's signature. This illustration was taken from a wartime poster designed by the artist. The card measures 10.5 x 15 cm., larger than the usual size for postcards.

Boccasile (1901-1952) was an extremely popular Italian illustrator whose support of Benito Mussolini led him to produce startling images for the use of the government as propaganda material.
On the reverse of this card, written in pencil, are the words "Souvenir Pantelleria 5/10/43." Quite evidently, this card was a souvenir brought home by a member of the U. S. military.
Pantelleria is an island near Sicily, and its capture in 1943 was crucial to the subsequent Allied invasion of Sicily, paving the way to the invasion of central Europe. The island was the site of vital Axis military installations, and the Allied victory at Pantellaria represented the first time in history that a land force was compelled to surrender in the absence of ground invasion. The Allied attack on Pantellaria, using Air Force and naval forces, included the first major action by the African-American fighter pilots of the 99th Fighter Squadron, later known as the Tuskegee Airmen. The primary leadership of the Air Force component of the attack was Maj. Gen. Jimmy Doolittle.

テーマ:憂国 - ジャンル:政治・経済

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