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The Fog Of WarはRobert S. McNamaraが単独主演の映画である。講演と比べ少し聞き取りにくいし、filmが時々stopする不便もある。しかし日本人にとってなじみ深い人物である。彼が日本人の知らない、彼にしか語れないアメリカ史を語ってくれる。誰が、どんな立場でどう見ようとも、いろんな視点、いろんな発見を、素直に見るならば視聴者の心にそっと置いて行ってくれる筈だ。
Errol Morris監督 & この映画の撮影について:背景がわかる
本当はErrol Morrisに注目して検証を開始した。彼のレクチャーを聞いていると、「The Fog of War」のワンシーンが出てきた。これがRobert S. McNamara の発言だとしたら、見逃すわけにはいかない内容であった。そこで映画そのものを探すことにした。PCの調子が悪いのか、映画そのものは途中で何度も動かなくなったので、まだ半分までしか見ていない。時間のない方も多いだろう。だからまず私が見たErrol Morrisのレクチャーだけでもご覧になってはどうだろう。Errol Morris : Lecture :
「The Fog of War」のワンシーンが出てきたらMcNamara が何を言うか集中して見ていただきたい。(追記:14分30秒あたりから18分30秒くらいがそのワンシーン。そのあと22分までが、この発言を引き出せた偶然の背景を語っている。)
2部のQ&Aには Adam Curtisが登場する。彼は私が今もっとも注目している(現在彼のfilmを集中してみている)映画作家である。(しかし今回はあくまでもErrol MorrisのRobert Mcnamaraに注目してください)
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Errol Morris & Robert McNamara on Charlie Rose
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The Fog of War : Errol Morris
Errol Morris : His Films :
Philip Glass Conversation: この映画の作曲家
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・・・・・追記:2012年2月1日・・・・・
いくらRobert S. McNamaraが日本人にはなじみ深い人物だからと言って、一人喋り捲る映画をポンと置いただけでは、何のことか、何の意味があるのかわからないかもしれない。「見逃すわけにはいかない内容」「何を言うか集中して見ていただきたい」と書いても、「だから何なんだ」と怒りを買うかもしれない。まず要点を言う。かれはここで、東京裁判など何の意味もないことを間接的にではあるが、きわめて簡潔に語っているのだ、filmのなかで。首相の靖国参拝は問題だとか、A級戦犯は分祀せよとか、トチ狂った頭を持っているのは歴史を知らない、洗脳された日本人が一番多い。普通に外交を考えて、日本は当然、海外の首脳も参拝・献花して当たり前なのだ。
話を戻そう。彼ははっきりこう述べている。
if the U.S. had lost World War II, I and the others who planned the firebombing of Japanese cities would have been put on trial for crimes against humanity.
そしてCurtis Lemay自身も同じことを言っていると、Curtis Lemayのfilmが出てくるあたりで言っている。What makes it immoral if you lose is not immoral if you win.
Killing Japanese didn't bother me very much at that time... I suppose if I had lost the war, I would have been tried as a war criminal. ( Curtis LeMay)
Errol Morris監督のこの映画とこのあたりのRobert McNamara非常に真摯な発言を、日本中で大騒ぎすれば、東京裁判の払拭はなんとか可能性が見えるかもしれない。日本人の自縛を解き放つ糸口になるかもしれない。
先ほどトチ狂った頭云々と言ったのはたとえばこの頁。:トチ狂った例はここに出てくる1.原爆容認発言(日本人が!MKULTRAか!)2.広島のこの碑文(一刻も早く書き換えよ。消去できない理由を述べよ。卑怯なリ。本当の主語を明記せよ。)3.Curtis Lemayへの勲章である(こんなバカげた恥ずべき国はない。文句があるならCurtis LemayのQuoteを全部読まれよ。)4.(つづく)
・・・・・追記:2012年2月2日・・・・・
見つかった。この部分だ。初めの部分だけ。何度も見てほしい。
The Fog of War 5/11 -
(80歳代半ばでこの力強い声、滑舌の良さ、途切れない論理は驚きに値する。死を見据えた人間の人生最終章における良心から迸り出る叫びである。この数字もMcNamaraが自分で準備したものだ。最初の3,4分だけでいい。これを見て何も感じない日本人がいたら、その人は生きたまま死んでいる。それにこれは本来日本を代表できる日本人が国を代表して主張すべき内容なのだ)
Philip Glass - (The Fog of War Soundtrack)
<<< The Fog of War>>> : 特別完璧サイト
参照:Robert McNamara & Curtis Lemay:
誰の発言であるかこそが重要な意味を持つのだ。
・・・・・2012年2月9日・・・・・
資料の収集にインターネットは想像を絶する力を発揮するが、もうひとつ、このようにRobert S. McNamaraがこちらに向かって太平洋戦争の心情を吐露する、こういうシーンに対面できるということもまた、インターネットのもたらす驚異のひとつだと認識した。Errol Morris監督の独特の撮影手法と当事者として驚異的な精神の気迫を見せるRobert S. McNamaraに脱帽。
同時に生きたまま死んでいる日本人の多さも否応なく認識した。
・・・・・2012年2月13日・・・・・
すでにYou Tubeにこういう投稿をしている方がいた。
○Robert McNamara and the Destruction of Japan-WW2
こちらのYou Tubeは日本語訳付き、飛ばしているところも?もあり、完全な訳とは言えないが、これは日本で上映された際のものだろう。
○The Fog of War 5/11:日本語訳付き
ネット上の映画評にも数多くあたってみたが、ジョン・レノンのイマジンと同程度の単なる反戦映画ととらえているものがほとんどで、日教組の洗脳もここまで深いかと、非常にがっかりした。東京裁判の不正に気付いたものは皆無。内容的にはベトナム戦争のみに反応し、昔ながらの米帝批判。B29による大空襲も2度の原爆投下にも、ほとんど無反応、せいぜい関心があったとして「2度と過ちをくりかえしません」と「イマジン」にしか行き着かないありさまだ。
・・・・・追記:2015年5月26日・・・・・
参照:The Firebombing of Tokyo: